我が輩は猫であります。
ですが、以前は人間もしておりました!
人間時代に聞き及んだ話をするニャー。
【子供(幼児)の秘密だって!】その①
子供が一人生まれたとする。
その子は自分が誰であるか知らない。が、誰であるか知らなければならない。
さもなければ世の中で生きて行くことはとても出来ない!
自分は誰かだと感じ始める時、初めて子供は世の中に入っていく。
あなたがたが幼児の頃のことをほとんど思い出せないのはこのためである。
過去に遡っていても思い出せるのは3歳か4歳くらいまで。
それ以前の時期には入ってはいけない。これはどうした事だろう?
その時期には記憶の機能がなかったのだろうか?
頭に刻みつけられる印象とか体験とかがなかったのだろうか?
もちろんあった。
実のところ2、3歳頃の幼児が受ける印象は生涯のうちでももっとも鮮明という。
そして数限りない体験を子供は経ていく。
それなのになぜ記憶がないのだろう?
これはエゴがまだ熟していないからである。
この頃の幼児は自分が誰であるかまだ存在確認していない。
どんな自己証明もまだ芽を出していない。
幼児はどのようにしてエゴを持つようになるのだろう?
幼な子は母親の眼に見入る。
その眼は幸福そうに微笑んでいる。子供はその印象を集めていく。
「自分は美しいに違いない。自分は可愛らしくって大事な大切な存在に違いない。
自分が近くにいるとお母さんはすごく幸福になる。抱いたりキスしたり・・・」
子供はどんどん印象を集め、蓄える。
父親はなんとも嬉しそうに子供を高く抱き上げ、一緒に遊ぶ。
そして子供はそれをよく見ているのだ。
父親が鏡になり、母親が鏡になり、そして近所の人たち・・・
だんだんだんだんと子供はかき集め、その頭(マインド)の中に
自分が誰であるかをファイルしていく。
だから母親を父親を知らずに育った子供は・・自分を証明するための
存在確認(アイデンティティ)にいつも何か欠けている。
当然の事だが、まもなく子供は集めた印象を区分けして整理し始める。
自分を愛してくれる人たち、子供は彼らを大事にし、
自分を嫌う人たちは好きじゃない。
したがって自分のエゴにとって良くない印象は無意識の中で
頭(マインド)の地下室の中に投げ捨てられる。
誰かに殴られる!誰かに「おまえは醜い」と言われる。「バカな子供だ」と言われる。
こういう印象を子供は無意識の中に投げ込んでしまう。
そして分割が始まる。
ヒッヒッヒッヒ!
怖い話は続く。
さあ~どうなって行くのかニャー
人間の子供って大変だ!大変だ!
勾玉小僧拝